チェックエンジンの点灯及びエンジン音が大きい…という案件で、業者様より修理お預かりした、970型ポルシェパナメーラの診断です。
ご来店頂いた時には、ラジエター後方の冷却ファンがハイスピードで回りっぱなしの状態であったので、「エンジン音が大きい」=異常にハイスピードで回り続けるエンジンファンの作動音です。
実際、テスターで入力されているDTC(故障コード)を確認すると、エンジンを制御するECUであるDME(デジタルモーターエレクトロニック)には、ファンコントロールドライバーのエラーが存在しています。
但し、お預かりして診断を進める過程で、エンジンファンコントロールは正常作動状態に復帰…。
DMEからのファン要求値と、ファンドライバーの実測値等を確認し、症状発生時に備えて測定器をセット。
そしてその日は症状が現われる事無く、翌日に再度診断を進め様とキーを廻すと、エンジンが全く始動しない状態?
何が起きているのか?とりあえずテスターで再度DTCを確認すると、メインリレーをはじめ多くのエラーが現在値にて入力。
順番に回路を測定していくと、メインリレーにDMEからの信号が供給されず、リレーが作動しない状態と判明。
エンジンを制御するECUであるDME側の端子を測定点検するために、エンジンルーム後方のカウルパネルを取り外します。
カウルパネル内右側にマウントされているDMEを確認すると、…どうも「砂」っぽい汚れが…。
同じくカウルパネル内左側を確認すると、排水が少し溜まっているのが判明。
カウルパネル内に進入した雨水等を排水するドレングロメットが詰まり気味になり、大雨の時に排水が追いつかずに溜まっていた様子が伺えます。
取外したDMEユニットの端子を確認すると、浸水により腐食が発生…間違いなくECU内部まで浸水が及んでいる状態。
同じくDMEユニットに接続される車両側の配線端子も、腐食が酷く…浸水した電子ユニットに電気を流すと危険(後にショート等を起こす可能性あり)なので、この時点でユニットを取外し点検中断。
今後の流れとしては新しいDME交換&車両側ハーネス端子処理、そしてプログラミング…異常作動していたエンジンファンの制御も、この浸水したDMEによる出力制御不良の可能性が高いと思われます…。
UG/yoshida
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