チェックエンジンインジケーターの点灯修理にて業者様より修理ご入庫頂いた、2014yジープラングラーの作業です。
入力されているDTC(故障コード)は、P06DD/エンジン油圧コントロール回路スタックオフを検知。
このDTC内容はご依頼先も把握しており、エンジン回転数を上げてもオイルプレッシャーが「低圧モード」のまま切り替わっていない様子です。
このラングラーの3.6Lエンジンでは、クランクシャフトよりタイミングチェーン駆動にてエンジンオイルポンプを制御しています。
このオイルポンプにはソレノイドバルブが備わっており、状況に応じPCM制御によってソレノイドバルブをON/OFF操作により、「低圧モード」「高圧モード」のデュアルステージの可変コントロールを行います。
「油圧コントロール回路スタックオフ」は、例えばPCMが「高圧モード」を要求しているにも拘らず実測油圧が低圧状態のままであれば、ソレノイドバルブのスタック症状の可能性が考えられるとしてDTC検知します。
上記内容を考慮しご依頼先様との打ち合わせの結果、エンジンオイルポンプを交換したけれども…結果、エンジン回転を上げても高圧モードのプレッシャー値に達せず、同じくP06DD検知/警告点灯。
PCMからの要求信号に対してソレノイドバルブが制御作動しているにもかかわらず、プレッシャー値が低い状態である為、ポンプから発生したメインプレッシャー(油圧)がエンジン内部にてリークしている可能性が高いです。
このエンジンでメインプレッシャーがリークする点検内容として、メーカーのサービス情報ではシリンダーヘッド前方にあるオイルギャラリーボルトの緩みや脱落等の疑いがアナウンスされています。
まずはプロセスに従ってオイルギャラリーリーク点検も行いましたが、特にリークしている要因は存在せず…念のためオイルギャラリーボルトを増し締めしましたが、その原因はオイルポンプで発生した油圧がこれより手前側でリークしている模様。
オイルポンプで発生した油圧はまずセンターのエレメントハウジングに供給されていくと考えられるので、この辺りにプレッシャー低下を招くオイルリークの原因がありそうです。
すると原因はすぐに判明…まさかの誤ったオイルエレメントを装着していることによるプレッシャーリーク。
品番が異なるオイルエレメントを装着している為、全長も長いのでエレメントが押しつぶされた様になっています。
実はこの3.6Lエンジンには2種類のオイルエレメントが存在し、ラングラーで言えば概ね~2013yまでは画像右側/2014y~は画像左側(適合は車体番号にて確認必要)が装着されます。
聞くところによるとエンドユーザー様が量販店にてオイル交換をした後あたりから、チェックエンジン点灯/油圧低下の症状が発生した模様。
現車は2014yモデルなので、もともとこの画像のタイプのオイルエレメントが装着されていたはずなのに、交換作業時に確認を怠ったのか?2013yまでの「先の突起が無い/少し全長が長い」タイプのオイルエレメントを装着した為、油圧供給に弊害を及ぼしてしまっていた人災トラブル。
…まさか違うタイプのエレメントが装着されているとは考えもしなかったので、かなり回り道をしてしまいましたが、オイルエレメントを交換後は無事プレッシャー値も正常復帰。
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