チェックエンジン警告が点灯し、エンジンの噴け上りが悪くアイドリング回転も不安定な状態な、C6モデル/シボレーコルベットの点検作業です。
DTC(故障コード)を確認すると、フューエルトリム値がシステムリッチ状態に陥っていると判明。
エンジンコントロールモジュール(ECM)は主にO2センサーより排気ガス濃度を監視して空燃比コントロール制御を行っているのですが、過度のリッチ状態(空燃比が濃い状態)に陥っていると判断した際に上記DTCが検知されます。
現車はフューエルトリム値をいったんリセットしても、すぐにマイナス方向(リッチ)へと数値が上昇し限界値まで達してしまう状態です。
それに伴いECMはリーン側へと制御を移行させる為、インジェクターの噴射時間を継続的に減少させ続け、その影響によってエンジンの爆発力低下=噴け上り等の性能に影響を及ぼしてしまっています。
先の症状に対しユーザー様の方で既に各種センサー類やインジェクター及びイグニッションコイル等…考えられるものは交換したけれども解決せず、最終的にリビルトECMをも入手されて弊社へ車両と共に入庫されてきました。
念の為、お持込されたリビルトECMをプログラムしてエンジン始動/点検を行うも...残念ながらECMの制御による問題では無いと判明。
フューエルトリム値がリッチ状態になる要因は、燃圧やインジェクター漏れ(垂れ)といった燃焼室内への燃料過多による要因以外にも、吸気系の不具合による機能制限やEVAPシステムトラブルによる過剰なパージ吸引による影響等、様々な要因が考えられます。
またオイルレベル超過等による過剰なブローバイガス発生やシリンダー内へのオイル混入等も、燃焼過程においてフューエルトリム値に影響を及ぼす要因となり得ます。
さらに蒸発ガス制御システムの不適切な動作、例えばEVAP以外にもクランクケース換気システム等も劣化により影響してくる箇所となり、現車はシール劣化によってインテーク内へのオイル吸引が診られる状態でした。
もちろん点火系等の影響による燃焼不良が要因で未燃焼ガスが排出され、O2センサーの監視よりリッチ状態へと偏ってしまう事も考えられます。
それら一つ一つの要因となる箇所を順番に検証していくことによって、確認できる不具合箇所を改善し、理想はフューエルトリム値0%…今回のC6では先のMAX偏り症状は解消されましたが、それでもロングターム値に少し偏りが診られる状態。
しかしこの数値であれば、DTC検知による警告点灯には至らず、何よりインジェクター噴射時間も基準値内で噴け上がりの悪さも解消されたので、一旦この状態でお乗り頂くことになりました。
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